その83 【これでいいのだ!編】

時期:2006年06月14日頃                                           執筆日:2008年01月31日
リューベック音楽大学での最後のゼメスター(学期)が2006年4月3日から始まりました。面倒くさい試験たちは前のゼメスターに終わらせてるので、残っているのは非公開の歌の試験だけでした。それでも授業やレッスンは毎日あり、しかし逆に歌に集中できるいい環境だったと思います。

学部の最後のゼメスターということで、今後の身の振りを考えないといけないのですが、僕はこの大学の院に行くことを考えていました。自分の歌の先生と相談して試験曲を決めていくのですが、合計で45分間、なおかついくつかの時代にわかれた歌のプログラムを提出しなければならず、なんとかこうとか捻出しました。

そして試験間近になった時のこと、ふと疑問に思いました。

「院の入試が6月14日。学部の最終卒業試験が7月5日。ハテナ?」

なぜでしょうか、ってかこんなことあっていいのでしょうか?入試に受かって卒試に落ちたらどうするんだ?それは学校の方針でないのかもしれないけれど、もし卒試の時に大風邪でも引いたらどうするんだ?

まぁそんな疑問を抱えつつ、院の入試がやってきました。入試はこの時期に全てのものが行われます。1日目がピアノとヴァイオリンで、2日目がその院と歌の学部で・・・という感じで約10日間ほど。僕が入試を受けた日には同じ試験の受験生が15人ほど来ていました。既にそこの学生というのは結構精神的に強いもので、緊張はもちろんしていたのですが、伴奏者や試験官達が顔見知りな分、落ち着いて歌うことができました。歌い終わった後すぐに学科主任の先生が出てきて、

「まぁちゃんと歌えてたし、問題ないっしょ。後日文書で正式に合格が来ると思うよ」

みたいな感じで告知されました。いやぁ、人間関係はうまいこと保っておくもんですな。ちなみにこのとき合格したのは2人でした。

そして卒業試験の日。歌の教授の前で、提出した45分間の歌のプログラムの中から抜粋して歌わされるというものです。試験会場に入ったとたん、

「入試で彼の歌はもう聴いてるし、この1曲だけでいいんじゃない?」

といわれ、普通は3、4曲歌わされるらしいこの試験で、1曲しか歌ってないのにもかかわらず最高点をもらいました。

これでいいのか?

P.S.
ああっ!!この時期と前後して大事なことを書くのを忘れてた!そのことについては次回参照。




写真:
なんかこの時期の写真を見てたらこんなのがあった。よく試験前とかにリューベック散策なんかしてたもんだ思う今日この頃。


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