その80 【リューベック音大オペラ公演、フィガロの結婚本番編】

時期:2006年01月26日                                            執筆日:2007年05月16日
オペラの本番は2006年1月26から29日の4日間。誰がどの日に歌うかというキャスト発表が行われたのが1月18日の練習が終わった後でした。

前にも書いたことがあったけど、ドイツでは初日が一番重要で、次に重要なのが最終日。なのでキャスト発表がある日は皆、誰が初日に選ばれるのかドキドキしながら聞いてました。

キャスト発表が行われ、初日に言い渡された学生たちは心のなかで「ムフフ」と思い、2日目になった学生たちはひそかに肩を落としたのでした。演出家はもちろん「組み合わせを重視して、初日がいいとか2日目が悪いとか、そういうことじゃないぞー」とか言ってたけど、やっぱり、ねぇ。ちなみに俺は初日でした。

そんなこんなで本番まであと1週間。そのメンバーでの最終練習が始まりました。いままでやってきた練習の総まとめと、通し稽古。俺たちのGP(ゲーペー)、日本で言うゲネプロ(ゲネプロはドイツ語のGeneral Probe(ゲネラル・プローベ)から来ている)は本番の2日前、24日に行われました。

さてさて本番が迫ってきた前の晩、今まで一緒に練習してきたメンバー達にプレミエのための贈り物を作ってました。沢山の出演者や裏方のために夜遅くまでかかりました・・・。

そして本番当日!!なんとか上手くいきました。今までやってきた中で一番良いものが出来上がりました。何箇所かやばいっ!って所もあったけど、観客、出演者皆が満足いくものが出来たと思います。

長い長い役のフィガロやスザンナを歌った二人は本当に大変だったと思うけど、よくやりました。俺も脇役ながらいい評価をしてもらったので満足です。

これはオペラ公演というだけでなく卒業する人の試験としても使われていて、俺も「舞台演技」の試験と「演奏」の試験を同時に行ったのでした。小耳に挟んだ情報では「舞台演技」の点数は最高点とのこと。「演奏」の方の点は残念ながらまだ聞いてないのだが、役が小さすぎるのでもしかしたら最高点はもらえないかも・・・。これが主役とかで、きちんと歌えていれば問題なく最高点がもらえると思うのだが。

とまぁ、すったもんだのオペラ公演が終わり、学業に一区切りをつけたのでした。でもまだ他の試験があるので、もう一学期残ってるんですけどね。




写真1:初日のフィガロメンバー。一番上が演出家、一番右がコレペティの先生で指揮をした。その左がコスチューム補佐で、その左がコスチューム担当。後は歌手達。



写真2:2日目のフィガロメンバー。一番右はダンスの先生。彼女が俺達の普段のバレエの先生なのだ。




写真3:プレミエのための贈り物。包まれてるのはグミです。


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