その73 【オイティーン夏季オペラフェスティバル公演編】

時期:2005年07月15日〜                                            執筆日:2006年10月22日
過酷な練習に耐え、歌詞も危ういながらもどうにか覚え、本番。時は2005年7月15日。演目はマスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」とレオンカヴァッロ「道化師」の2本立て。俺は「道化師」でペッペ/アルレッキーノという役があったのだが、ダブルキャストだったのでその日はもう一人の方が演じてた。

初日が終わると練習がなくなるのだが、このオペラフェスティバルは初日が3回あるので、次のオペラ、ウェーバー「魔弾の射手」の公演に向けて次の日からまた練習が始まったのでした。なにが大変って、合唱が大変。ソリストたちはそのオペラごとにしか歌わない人がほとんどだったので、初日が終わると次の公演まで休み。合唱は全てのオペラを歌わなければならないので強制的に参加。そして給料はソリストのほうがバカ高い。不公平だーー!!

まぁそんなことも言っとられず「魔弾の射手」の練習に入る。このオペラでも実は俺、小さな役をもらっていて、ちょっと長いセリフりと小さなアリア(?)一つ歌うことになっていた。緊張したのがセリフである。ドイツ語でドイツ人に混じって喋るのってかなり緊張する・・・。とはいえ、本番ではガクガクに緊張しながらもなんとか終わらせることができました。嬉しかったことは、「魔弾の射手」の最終公演カーテンコールのときに、俺みたいな小さな役に対して「ブラヴォー!」って言ってもらえたこと。なんか小さなアジア人が頑張ってドイツ語喋ってたなぁって思われたのかな?

さて、残すはヨハン・シュトラウスの「こうもり」。これはオペレッタなので舞台は華やか。舞台上で本物のシャンパンを開けるし。このオペレッタではソロはなかったので、合唱を楽しくやらせてもらいました。

鬼のようなスケジュールで本当にしんどかったけど、終わってみるといろんな人と知り合えたし、もちろん本当の現場で働けたのはすごくいい経験になったと思えた。

などと感傷に浸る暇もなく、次の日にはここからかなり南の方に下ったバート・ゾーバンハイムという町で、俺の先生がやっている講習会に旅立ったのでした。これがまた・・・。

つづく!


写真1はオイティーンの舞台。野外です


    写真2は客席に座って練習を見るソリスト2人と
                    舞監助手の女の子


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