その25 【残暑厳しいドイツで起きた事件編】

時期:2002年09月中旬                                               執筆日:2005年11月11日
7月の中旬には全ての授業が終わったのだが、オペラ劇場での練習やその他もろもろのせいで、この年は日本に帰ることができなかった。

夏休みは10月の頭まであり、その間は・・・・何してたんだろ?とりあえず合唱の練習の予定とかは手帳に書いてあるのだが、そのほかの時間に何をしていたのかさっぱり覚えていない。まぁ自分の歌の練習はそこそこしていたと思うが、それにしても時間がありあまっている。ハテ・・・?

そんなある日のこと、ミュンスター音大の日本人の女の子が、当時付き合っていたドイツ人の彼氏と結婚するということで、そのお祝いも兼ねて日本人大集合のパーティーをその子の家で開くことになった。食べ物は皆で持ち寄ってそこで昼間から飲んで食べてするということだった。

俺は特に料理するのが面倒くさかったので、飲み物を大量に買って持って行った。その日は9月も半ばだというのに暑い日で、ドイツだというのに飲み物が重くて汗をかいてしまった。

家に着くと何人かそろっていて、いろいろな食べ物が机の上に並んでいた。マカロニサラダ、手巻き寿司、よくわからないサラダ、鳥のから揚げ、ミニハンバーグ、チーズ達。とりあえずあと3〜4人来るということなので今いる人達と歓談。婚約おめでとうなどと話は弾む。

残りの3〜4人が少し遅れて到着した。どうやらバスに乗り遅れたらしく、この暑い中を歩いてきたそうな。

皆そろったところで食事会。久しぶりの日本っぽい食事に食は進むし話も弾む。いやしくも、ほぼ全ての料理を食べつくし、なんと手作りというティラミスが出てきた。これがおいしいの何の!

一通り騒いだ挙句、皆満足してその日は帰っていったのでした。ちなみにこの二人は今では結婚して幸せに暮らしております。

次の日は合唱の練習があり、夕方から劇場に行く。公演を2ヵ月後に控えて大体みんなできてきていた。夜9時くらいに練習が終わり家に帰る。疲れていたのですぐにベットに入り、眠りに落ちた。。。

次の日起きてみると、昨日の疲れが取れていないのか体がだるい。とりあえず朝食をとり、普段どおり過ごしてみるが、昼くらいになるとどんどん体調が悪くなる。ここにきてえらい風邪を引いてしまったらしい。ドイツに来て体が痛くなるほどの風邪を引いたのは初めてだった。とりあえず安静にしようと思ってベットにもぐりこんだ。


が!


なにやらおなかの調子がおかしい。トイレに行く。下してしまった。。。元々お腹は弱い方なので始めは気づかなかったが、短い間隔でトイレを催す。さすがに俺も気づいたさ。こいつぁ何かにあたったな、と。

それに思い当たると、急に体の調子が悪くなってきた。トイレだけでなく、上からも戻し始めた。30分おきにトイレとベットを行き来する。もはや全て出し尽くしたにもかかわらず、まだ吐き気と便意は消えない。これ以上体から物を出したら、体内に何ものこらないと思い、とりあえず水分を取る。するとそれも受け付けず、すぐに吐いてしまう。その日は出すばかりで何も口にできず、ベットに入っていても激しいお腹の痛みと熱で眠れず、汗を大量にかいて苦しみもだえていた。

かろうじて寝たのか、意識がもうろうとしていたのかわからないが、次の日になって回復していることを願ったが、前日と大して変わらなかった。何も口にしてないのに、やはりトイレに行かずにはいられない。ただ、前の日とくらべて、水をすこしぬるくしたのを飲めるようになった。ほんの少しだけだが。この日も同じようにしてすごす。夜は前日あまり寝てないせいか、疲れて前日よりは寝た。

恐ろしい状態になって3日目、回復までには程遠く、このままでは死んでしまうんじゃないかと思い、とりあえず病院と名のつくところに行ってみることにした。もはや力はなく、服をきるのでさえ苦痛と戦っていた。そして思い当たったのが、家から歩いて3分のところにある総合(救急?)病院だった。中に入り受付で症状を話す。そうすると○○○号室に行ってくださいといわれてそこに行き、若い先生のような人に事情を話す。簡単な検査をされ「とりあえず紅茶をいっぱい飲むことです。それと食べ物はりんごのすったものを摂りなさい」と言う助言をいただいた。

買い物をして、家に帰って早速言われたとおりにする。お腹の中には何もないので、とりあえず入るだろうとりんごをすって食べる。紅茶も飲んでみる。しかし食べたとたんに、飲んだとたんに吐いてしまう。やっていくうちにどんどん気分がわるくなり、また寝込んでしまった。

これじゃぁいかんと次の日にイエローブック(ドイツにもある)で病院を探し、とりあえず家から近いところに行ってみることにした。最初に行ったところで事情を話し、ベットのある部屋に寝かされた。採血検査をするので血を抜きますとのことだった。普段なら注射嫌いなので「えぇ〜!?」とか少しダダをこねるのだが、当時はそんな気力はなく、ただ言われるがままに血を抜かれた。結果が出るまで30分ほど待ち、先生が言うところによれば「採血検査では問題はない」らしかった。じゃあどうすればいいんだーと思っていたら「これはInnenarzt(インネンアルツト)に行ったほうがいいね」と言われて一つの病院を紹介された。

重い体をひきずりそこへ向かう。普段なら歩いて10分の距離だが30分かかった。ようやく病院を見つけ、住所と名前を確認して中に入った。

つづく・・・


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