その13 【ミュンスター音大の歌の教授からの提案編】

時期:2002年01月頃                                        執筆日:2005年10月30日
毎日毎日勉強のことばかり書いてても、書くほうも滅入るが読むほうも疲れる。ということで今回はちょっと脱線して違うお話へ。

ミュンスター音大の先生は色々世話焼きな人で、自分がいいと思ったことはなんでも勧めてくる。もちろんいいことばかりなのでありがたいのだが、あまりにも多すぎてハゲそうになるときもあった。例えばこの曲を譜読みしろーだとか、この教会にオーディションに受けにいけーとか、この本を読めーとか、あの本を読めーとか。

結構先生の言うことは実践してきたのだが、大学に入って間もなくの頃言われたのが「あなた歯の矯正したらどう?」ってことだった。まるでよく切れる包丁の宣伝マンよろしくその利点をつらつら並べる。もともとそんなに最悪な歯並びではなかったのだが、先生の「ドイツ語の発音には歯並びは大切よ!」とか「すごくいい先生だから安心!」とか、値段も日本に比べたら格段に安いことなどを挙げられて、「そうか、じゃあやってみようかな・・・」と安直にやってみたのだった。自分でもなんか出っ歯ぽいと思っていたのでそれもやる気をおこさせた。

まず矯正の先生のところへ行き、計画を練る。先生の名前はDr.リッセ。

リ「日本人は顎が小さいのに歯がたくさん生える傾向にあります。だから歯が前に押しやられたり、重なって八重歯になったりします。あなたの場合も顎の大きさの割りに歯が多いですから、抜きましょう。」

とのことだった。その当時なんと親知らずが生えてきていて、4本とも日の目を浴びていたのだった。しかしそのうちの一本は横に生えていて、後ろから前の歯を押しているような状態になっていた。

こちらでは、というか日本でもそうなのかな?歯の矯正の先生は歯を抜いたりせず、普通の歯医者さんの下でそれが行われる。先生どうしはコンタクトを取りあい、どの歯を抜くんだとかどのようにこれから矯正を進めていくんだとかを綿密に話合っていた。素晴らしい。これだとなんか安心して任せられるなぁと思ったし、その先生達がお互いのことを「彼は素晴らしい医者だ」と言っていたのもその思いを深める要因となっていた。

というわけで歯を抜かなければいけなくなったのだが、当初4本の親知らずを抜くのだと思っていて、先生が違う歯を指定したのにはびっくりした。

リ「この歯とこの歯は使えるので残しておこう。それよりもその前の歯がちょっと虫歯になってるし、銀歯で覆い尽くされてるからこれを抜こう。」

とか言って親知らず2本とそれ以外の普通の歯を2本、合計4本抜くことになった。

そして向かったのは普通の歯医者のDr.ピーパーのところ。この先生、腕は確からしいのだが、どうも「本当にそうなのか?」ということが何度かあった。と言うのも先生はよく「ああ、くそっ!」とか「ああ、ミスッた!」とか口に出して言うのだ。そんなの患者からしたらたまったもんじゃない。その後に「ああ、大丈夫、問題ないから」とかいわれても「本当デスカ・・・?」って気になってしまう。

極めつけはこれだ。歯を抜く時にもちろん麻酔を打つのだが、どうやらドクター、麻酔の腕が下手らしい。一つの歯を抜くのに4箇所注射を打たなければいけないのだが、お決まりの「ああ!クソッ!シクッた!」が何度も繰り返され、合計8箇所も打たれてしまった。まぁそんだけ打ったんだから効きは十分で抜く時は痛くなかったのだが。。。でも注射は嫌いなんデス・・・。最初からビシッと決めてほしかったデス・・・。

たまに抜歯をした後に顔が別人かと思うほど腫れ上がったり、出血が止まらずに一日中血のジュースを飲みまくる人とかがいるらしいのだが、4本も抜いたのにそういうことは一度もなかった。やはり腕はよかったのだろうか?

時間をかけて抜歯を済まし、出血もおさまったところで矯正開始!どんな感じにやったかは次回のお楽しみです!


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